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まさに「1984」みたい。 不気味です。

少し長いけれど、IWJウィークリーから転載します。


“Big Brother is watching you.”(ビッグ・ブラザーがあなたを見つめている)――

 これは、1948年に刊行されたジョージ・オーウェルのSF小説『1984年』のなかの一節です。

 この小説では、独裁者「ビッグ・ブラザー」率いる党が支配する近未来の全体主義社会が描かれています。人々は、「テレスクリーン」と呼ばれるディスプレイによってあらゆる思想と行動が監視され、一切のプライバシーが禁止されています。

 そんな近未来の監視社会を描いた『1984年』が、いま、アメリカで再び読まれているといいます。その背景には、エドワード・スノーデン氏が、米国政府機関による市民のインターネットや電話記録の監視を暴露したことがあるとみて、まず間違いないでしょう。

 スノーデン氏が暴露した、米政府機関の情報収集の実態とはどのようなものだったのでしょうか。まずは経緯を振り返っておきましょう。

 「米国家安全保障局(NSA)が、数百万人の市民の通話記録やインターネット上の情報をひそかに収集していた」。2013年6月5日、英ガーディアン紙が、衝撃のスクープを発表しました。

 政府機関による盗聴の是非を判断する「米外国情報監視裁判所」が4月、米通信大手ベライゾン社の利用者数百万人を対象に、通話履歴の収集を認める機密令状を出したと報じたのです。

※「米当局が市民の通話履歴を極秘収集、テロ対策で数百万人を対象」
(2013年 06月 7日ロイター http://bit.ly/18Snbjk)

 ガーディアン紙は、この情報は業務に関係の深い内部関係者からリークされた、と伝えました。この報道に対し、ホワイトハウスのアーネスト報道官は、「NSAは法にもとづき裁判所が認めた情報活動を行っている」と弁明。また、米下院情報特別委員会のロジャース委員長は、「米国内のテロ攻撃を食い止めるための目的で行われるものであり、市民の自由を侵害するものではない」と、火消しに追われました。

 そして、6月9日には、その内部告発者が自ら名乗りを上げたことで、事件はさらに大きな展開を見せました。

 その内部告発者とは、29歳の元CIA技術者で、現在は情報コンサルタント企業ブーズ・アレン・ハミルトン社の従業員である、エドワード・スノーデン氏。ハワイのNSA施設に出向していましたが、告発を行なった後、NSAによる情報収集を裏付ける関連資料を持って、香港に出国しました。事実上の「亡命」です。

※「米政府の情報収集、暴露は元CIA職員 亡命求める」
(2013年6月10日日本経済新聞 http://s.nikkei.com/19eFi5M)

 スノーデン氏はガーディアン紙とのインタビューで、「政府がプライバシーやインターネットの自由を破壊するのを許せなかった」と語り、「私は自分の身元を隠すつもりはない。自分は何も悪いことをしていないと確信しているからだ」と、告発の理由を明らかにしました。

 一方、NSAは、「重大な機密漏洩」だとして、司法省に捜査を依頼。オバマ大統領も、「リークは歓迎しない」と不満を表明し、テロリストなど米国を攻撃しようとする相手に情報を与えてはならない、と語りました。

 米政府は、中国側にスノーデン氏の身柄引き渡しを要求しています。逮捕され起訴されれば、厳罰を科される可能性があります。これに対しスノーデン氏は、「国家の犯罪行為を嫌というほど見てきた。その政府が犯罪として捜査すると言うことは、偽善そのものだ」と反論し、「アイスランドのような、表現の自由を信じる国(*)に政治亡命を求めたい」と語りました。

(*)アイスランドのような、表現の自由を信じる国:
アイスランド議会は2010年6月、「アイスランド現代メディア法案」を承認。メディアなどに情報を提供・公開した人物を保護し、報道の自由や情報公開を促進する政策に向けた指針の策定を行なっている。これは、ウィキリークス運営者がアイスランドを「世界で最も報道の自由が保障された国」にするための法案づくりを提案したことが出発点。(朝日新聞2010年8月17日【URL】http://bit.ly/11hpash)

◇ リーク資料に書かれていた、驚愕の内容 ◇

 スノーデン氏が暴露した情報は、驚くべきものでした。

 スノーデン氏によると、NSAは、2007年に「PRISM(プリズム)」というプログラムを開発し、米国のインターネット企業から随時個人データを集めているといいます。ガーディアン紙とワシントンポスト紙は、同プログラムのもとで、マイクロソフト、グーグル、フェイスブック、アップル、ヤフー、スカイプ、YouTube、PalTalk、AOLといった米インターネット大手企業9社のサーバーから、動画や写真、電子メールをNSAが収集していたと報じました。

 この事態に対し、グーグル、フェイスブック、アップル各社はそれぞれ声明を発表。「政府に対して、直接あるいは裏口から自社のサーバーにアクセスする権限は渡していない」として、「PRISM」への関与を否定しています。

 しかし、今回、スノーデン氏によりリークされた機密資料には、「PRISM」はインターネット企業のサーバーに直接アクセスして、情報を得ることができると記載されているといいます。

※TechCrunch 「米国家安全保障局、Google、Apple、Microsoft、Facebook等のサーバーから直接データを収集(ワシントンポスト報道)」 2013年6月7日 http://bit.ly/19Nfkov

 さらに驚くべきことに、NSAには「Boundless Informant(無限の情報提供者)」と呼ばれる情報収集ツールが存在し、米国だけではなく世界中の通信記録を集めていたことも判明しました。

 その数は2013年3月だけで970億件にものぼり、イランで140億件、続いてパキスタンが135億件、ヨルダンは127億件、エジプトは76億件、インドは63億件もの機密情報が収集されていたと、ガーディアン紙は報じています。米国が作戦行動を仕掛けたり、仕掛けようとしている中東の国々が大半ですが、歴史的には世界中の国々の国民から情報収集が可能であり、日本国民にとっても対岸の火事ではすまされません。

※ハフィントンポスト 「エドワード・スノーデン氏、機密暴露の理由語る NSAの収集データは970億超」 
2013年06月10日 http://huff.to/1bmP56h

◇ 米司法省によるメディアへの盗聴事件 ◇

 オバマ政府による情報収集が暴かれたのは、実は今回が初めてではありません。2013年5月には、米司法省が2012年の4月から5月にかけて、米AP通信の記者やデスクの通話記録をひそかに収集していたことが報道されました。

 米司法省は、現時点でその動機について明らかにしていませんが、AP通信によると、同社が2012年5月7日に報じた、「アルカイダがイエメンで計画したテロを、CIAが未然に防いだ作戦」についての情報源に、当局が関心をもっているのではないか、と考えられています。

※産経新聞 「【視点】産経新聞論説副委員長・樫山文夫 APの通話録収集」 2013年6月4日 http://bit.ly/ZLg8X1

 AP通信は司法省に対し、「秘匿されるべき情報源が暴露される恐れがある。取材活動について、政府に知る権利はない」という内容の抗議書簡を送りました。

 それに対し、オバマ大統領は5月16日、透明な手続きによる調査を捜査当局に義務付ける「メディア保護法」(*)の整備を約束しました。しかし、通話記録の収集に関しては、「安全保障に関わる情報漏れは米国民を危険にさらす」と指摘し、「謝罪しない」との声明を発表しています。

(*)メディア保護法:司法当局による報道機関への介入を制限する法案。当局の調査要請に対し、記者らに情報源の開示を拒否する権限を認める。2009年に上院で提出されたが、成立しないままとなっている。

※ロイター 2013年5月17日 「AP問題で米大統領『謝罪せず』、メディア保護法整備は支持」
http://bit.ly/Z0cWZm

※日本経済新聞 2013年5月16日「米政権、不祥事収拾急ぐ 通話収集でメディア保護法検討」
http://s.nikkei.com/1458Mhv

◇ テロ対策の名目で行われる、個人情報収集と隠蔽 ◇

 NSAは、米国防総省の諜報機関で、海外情報通信の収集と分析を主な任務としています。CIAがスパイを使った諜報活動を担当するのに対し、NSAは電子機器を使った情報収集活動とその分析、集積、報告を担当します。

 実は、NSAは2005年にもブッシュ大統領の秘密命令の下、令状なしに米国民らをターゲットに、Eメールや電話などの盗視・盗聴活動を3年もの間続けてきたという過去があります。2005年12月16日付、ニューヨーク・タイムズ紙が暴露しました。

 諸外国に関する非常に高度な機密を扱うという性質上、NSAは組織や活動内容、予算については明らかにされていない部分も多く、極めて秘匿性の高い組織なのです。

※ニューヨーク・タイムズ 2005年12月16日「Bush Lets U.S. Spy on Callers Without Courts」
http://nyti.ms/1uaJXY

 米国政府による自国民に対するスパイ活動は、米国の憲法はもちろん、国内で情報収集活動を行うにあたって裁判所からの令状交付を義務づけた「外国情報監視法(FISA)」にも違反します。

 他方、2005年には、FBIの公安警察として「連邦捜査局国家保安部(NSB)」が発足され、CIAが禁じられている、国内での反体制活動の監視や工作活動が可能となりました。

 今回、スノーデン氏により暴露された「PRISM」も、「米国に住む米国民は対象外であり、プログラムは議会および外国情報監視裁判所によって承認されている」と、オバマ大統領は説明しています。

 しかし、スノーデン氏は、「私が渡さなかった文書の中にも、公開すれば大きな影響を及ぼしたと思われるものがいろいろある」と語っています。もし、このプログラムを通じて、企業から政府に米国民の情報提供が行われているとしたら、個人のプライバシー侵害だけではすまされません。プログラムの違法性が問われる事態となります。

 また、日本を始め、米国民以外の個人情報が勝手に米国政府に握られているとしたら、プライバシーを巡っての国際問題にもなりかねないでしょう。

◇「米国へ亡命」するのではなく、「米国から亡命」する時代へ◇

※ここは、メルマガのみの公開となります。


◇ 日本にもNSAを作るよう提言する「ジャパンハンドラー」 ◇

※ここは、メルマガのみの公開となります。


◇ その先にある「監視社会」「戦争社会」 ◇

※ここは、メルマガのみの公開となります。



 いや~、ロバート・デ・ニーロ主演の映画「未来世紀ブラジル」は、「1984」をモチーフにしているそうですけど、何処にいても、何を話しても全て監視されているという不気味な未来を描いていました。
こんなことがあると、なんか現実味を帯びてきましたね。

情報を握る者が世界を支配する。

これに関して、孫崎享さんのインタヴュー



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ラビット黒

Author:ラビット黒
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